待ちに待った、VDIサービスが満を持して登場しました~~!!
Citrix XenDesktop Essentials とは、Azure上で動作する”Windows 10″をユーザーに対して、デスクトップ画面を配信するサービスです。現時点で、”Windows 10″のDaaSを提供しているのは、”Microsoft Azure”のみとなっています。
※提供可能なOSは、Windows 10 CBB(Current Branch for Business)のみとなります。
※このサービスは「Citrix」が提供しているため、Azure Marketplaceでの購入となります。
Azure上にあるデスクトップから各種サーバーにアクセスするので、レスポンスが大変よろしいです。難しいとは思いますが、オンプレ資産(プリンターなど)の利用が無いのであれば、各拠点からの回線費用やネットワーク設計が不要となるので、全面的なクラウド移行が進めやすくなります。
さっそく、構成を確認してみましょう!
【Citrix Cloud側コンポーネント】※Citrix Cloud は米国東部リージョンに存在する。
Receiver:様々なデバイスで動作し、VDAからの配信を受信する。
StoreFront:ユーザー認証画面を提供。
Delivery Controller:リソースやライセンスの確認。配信(負荷分散)するVDAを管理。
SQL:配信グループ、カタログ、セッション情報を格納。
ライセンスサーバー:Citrixライセンスの管理。
Studio:Citrix Cloud の管理画面を提供。
Director:トラブルシュートツール。リアルタイムセッション情報の提供。
※インターネットから接続を行う場合、”NetScaler VPX”をAzure上に構築する必要がある。
ーNetScalerが提供されるようになったようです。
※StoreFrontはAzure上に構築可能
【Azure側コンポーネント】 ※構築する必要がある。
・Active Directory x2:ユーザー認証のため必須
・Cloud Connector x2:AzureとCitrix Cloudを接続するためのサーバー
・VDA(マスター) x1:マスターイメージ作成用の”Windows 10″
・VDA(ワークロード) xN:配信用の”Windows 10″
・ファイルサーバー:プロファイル保存用 ※任意
管理側のコンポーネントは全て、Citrix Cloudにて運用管理されるので手間いらずであり、リソース側は、Azureにて構築できるので、自由度の高い構成が組める。もちろん、通常のVNet上に構築するので、NSGやUDRなどを利用する事も可能。
接続の流れを見てみましょう!
①User Deviceは、(Internet越しの場合”NetScaler”経由) StoreFrontに認証情報を送信する
※Express Routeの場合、ER経由にてStoreFrontに接続される。
②StoreFrontから、Active Directoryに対してユーザー認証を行う。
③Delivery Controllerから、Active Directoryに対して認証の確認を行う。
④Delivery Controllerは、SQLに対して配信グループの確認を行い、StoreFront経由で、User Deviceにリソースを表示する。
⑤リソースが選択されると、Delivery ControllerはVDAリソースの確認を行う。
⑥StoreFrontは、Delivery Controllerからのセッション情報を元に、ICAファイルを作成し、User Deviceに送信する。
⑦Receiverは、ICAファイルを利用し、VDAと接続される。※CGP(Citrix Gateway Protocol)
※Internet越しの場合”NetScaler”経由でVDAに接続
⑧VDAは、Delivery Controller経由でライセンスサーバーに有効なチケットを確認する。
⑨Receiverは、選択されたリソースをUser Deviceに表示する。
デスクトップの配信方法を見てみましょう!
配信方法は全部で3パターンあります。
[デスクトップ配信方法:ランダム データ保持:なし マスター更新:可能]
ユーザーが接続する度にランダムにデスクトップが割り当てられます。ユーザーがデスクトップ上で加えた変更は保存されません。※ファイルサーバーに保存する事は可能
[デスクトップ配信方法:固定 データ保持:Local Disk マスター更新:不可]
ユーザーが接続すると必ず同じデスクトップが割り当てられます。ユーザーがデスクトップ上で加えた変更はローカルディスクに保存されます。
[デスクトップ配信方法:固定 データ保持:なし マスター更新:可能]
ユーザーが接続すると必ず同じデスクトップが割り当てられます。ユーザーがデスクトップ上で加えた変更は保存されません。※ファイルサーバーに保存する事は可能
費用を見てみましょう!
【コスト】
・Citrix Cloud 月額利用料 12$/user ※最小25ユーザー
・Azure側コンポーネント 月額利用料
・Windows10 E3/E5 or VDA /user
注意点として、
・お試しで、1ユーザー分だけテストした場合でも、25ユーザー分の課金が発生します。
・現時点では、[EA契約]が必要。
・”Windows 10″上で動作するアプリケーションに対して、ライセンス費用が発生する場合があります。
※Citrixより料金計算ツールが提供されています。