ディープラーニングもサービス化! Cognitive Services とは?

Cognitive Services とは、目的別に用意されたディープラーニングでの学習モデル群。今までだと、機械学習(Azure Machine Learning)を利用して目的に沿った学習モデルを作成する必要があったのですが、Cognitive Services を利用する事で、学習モデルの作成を省き、すぐにサービスを開始する事ができます。

先ずは、よく耳にする単語の整理をしたいと思います。

・人工知能(Artificial Intelligence):人工的に人間の知能を機械で模倣したもの
・機械学習(Machine Learning):人間の学習能力(方法)を機械で模倣したもの
・深層学習(Deep Learning):機械自身で特徴抽出を可能にし”判別”を可能にした学習モデル
※Cognitive Services は、ディープラーニングでの構成済み学習モデルにあたります。

余談ですが、マイクロソフトからは下記サービスが提供されています。

・Cognitive Toolkit:独自のディープラーニング学習モデル作成環境を構築したい人向け
・Azure Machine Learning:学習モデルを作成したい人向け
・Cognitive Services:構成済み学習モデルを利用したい人向け


それでは、各サービスを見て行きましょう~

現時点で、Cognitive Services は、5カテゴリー、29サービスが提供されています。
※開発段階のサービスを試せる[Labs]は外しております。
色付きサービスは学習可能

【視覚】
・Computer Vision:静止画の分析、テキスト読み取り(OCR)、手書き文字の読み取り、著名人/ランドマークの認識、動画の分析、サムネイル作成
・Content Moderator:不適切な画像、動画、言葉の検出
Custom Vision Service:オリジナル静止画での画像判別
・Emotion API:静止画から検知した顔の表情から、感情を分析
Face API:顔に関する情報を読取る。顔識別、性別、年齢、マスク、化粧、感情など
・Video Indexer:動画から”人の顔”を検出。字幕作成。感情分析。

【音声】
・Bing Speech Service:テキストから音声、音声からテキストへの変換。発音、ピッチ変更
Custom Speech Service:音声からテキストへの変換。辞書登録機能。ノイズ除去機能
Speaker Recognition:音声識別。音声から人を特定する。
・Translator Speech:テキストから音声、音声からテキストへのリアルタイム変換。Skype

【言語】
・Bing Spell Check:テキストでのスペルチェック。スラング・フォーマルの識別。
Language Understanding Intelligent Services (LUIS):テキストから文意を汲み取る。
・Linguistic Analysis:文法解析
・Text Analytics:テキストから、言語・感情(ネガポジ)・キーワードを抽出する。
・Translator Text:テキスト翻訳
・Web Language Model:頻出単語の抽出。関連キーワードの抽出。

【知識】
Custom Decision Service:ニュース・ビデオサイトのパーソナライズ化。ランキング表示
・Entity Linking:文章のキーワードにリンクを貼る
・Knowledge Exploration Services (KES):自然言語検索
QnA Maker:Q&Aボット作成
・Recommendations:あなたへのオススメを表示 ※2018年2月15日に廃止
・Academic Knowledge:Microsoft Academic Graph 内での学術論文・著者検索

【検索】
・Bing News:ニュース検索
・Bing Video Search:動画検索
・Bing Web Search:Bing検索機能
・Bing Autosuggest:検索ワードの入力補助機能
Bing Custom Search:検索範囲を限定する機能。検索範囲を特定ドメインにするなど
・Bing Entity Search:検索結果にキーワードと場所に関連する情報を合わせて表示
・Bing Image Search:画像検索


Cognitive Services を利用すれば、専門的な知識が無くても、ディープラーニングを利用できます。

・”Face API”を利用して、顔のパーツ位置を検出し、最適なメガネをオススメする
・”QnA Maker”と”LUIS”を利用して、社内ヘルプデスク業務を自動化する
・”Face API”と”Emotion API”から、顧客満足度を測定する

あとは、みなさんのアイデア次第です。世の中に役立つサービスを生み出して下さい!!