まさに俺リージョン! Azure Stack とは?

長い沈黙を破りついに登場!! あのパブリッククラウドである「Azure」が、なんと自社のデータセンターに設置できるようになりました~~

まさに、プライベートクラウド版「Azure」の誕生です!


Azure Stack のHWコンポーネント

Azure Stack のHWは、認定されたモデルに限定されており、自由にサーバ構成を組むことはできません。※CPU、RAM、Diskのみ変更可能
基本的には、下記のようなコンポーネントが必要となり、”Server”を追加する事でスケールアウトさせる事ができます。

・ToR (Top of Rack) Switch x2 用途:NW集約用
・BMC (Baseboard Management Controller) Switch x1 用途:iLO、iDRAC、IPMI
・HLH (Hardware Lifecycle Host) 用途:管理監視用。初期VM(ADDC、WDS、DHCP)
・Server x4 ~12 用途:Azure Stack リソース ※同一HW構成であること

[Server 最小構成]
CPU E5-2600v4 2Socket 8Core
RAM 256GB
Disk S2D(Cachex2/Capacityx4) ※3way Mirror、ReFS
NIC 10Gbps RDMA 2port


Azure Stack で利用できるサービス

現時点で利用できるサービス一覧です。

~ PaaS ~
Web App
Mobile App
API App
Azure Functions
Azure Service Fabric
Azure Container Service
Key Vault

~ IaaS ~
Virtual Machines (A、D、Dv2、DSv2、F)
SQL Server
MySQL Server
VM Scale Sets
Containers with Docker
Virtual Network (NSG、UDR)
Load Balancer
VPN Gateway (S2S)
Blob (Page、Block、Table、Que)

Azure Marketplace ※全てが利用できるわけではありません。

~未対応~
・Azure Stackからインターネットへの接続に、プロキシ対応していない
・Premium Storageは、Virtual Machineのみ対応
・Managed Disk 未対応
・GRS(地理冗長ストレージ)
・ADE (Azure Disk Encryption)
・ASR (Azure Site Recovery)
・APIバージョンが古い場合がある


HW購入とAzure Stack ライセンス

Azure Stack を導入するには、認定されたHWを購入する必要があります。現時点で、DellEMC、HPE、Lenovo、Cisco から購入が可能で、各社3パターンほどのパッケージ構成にて販売しております。先ずは、このHW(保守)を購入し、追加で Azure Stack 利用料を支払う形態になります。

Azure Stack の利用料は、2パターンありますが、基本的には”Consumption Model”を選択する事になると思います。

【Consumption Model】
従量課金モデル
EA/CSP契約が必要
OSライセンスは、請求金額に含まれるので、持ち込み不要

【Capacity Model】
年間契約モデル ※物理コア数に応じて金額が決まる
EA契約必須
OSライセンスは、持ち込み/SPLAが必要
※パブリックAzureと通信ができない場合のみ契約可能


どういった時に導入するのかを考えてみました。
前提として、クラウドにデータを置けない場合が想定されるので、オンプレ仮想基盤との比較になると思います。

・ローカルならではの高レスポンス処理を求める場合
・Azure用に公開されている、コード&テンプレートを利用したい場合
・AzureとAzure Stackを併用し運用方法を統一したい場合
・いずれは、Azureへの完全移行を考えている場合